2026年05月17日コラム
本日、ある動画の中で、精神科医・心理学者である ヴィクトール・フランクル の次の言葉に触れました。
「人生から何をわれわれはまだ期待できるかが問題なのではなく、むしろ人生が何をわれわれから期待しているかが問題なのである」
ちょっと分かりにくい表現ですよね。
私の言葉で言い直すと「私たちが何を人生に期待できるかではなく、人生が私たちに何を期待しているかを考えよう」となります。
日々生活していると、「自分はこれから何を得られるのか」「幸せになれるのか」「報われるのか」と、“人生から何を受け取れるか”という視点で考えてしまうことがあります。
しかし、フランクルの言葉は、その問いを逆転させます。
つまり、「この状況の中で、自分は何を果たすのか」「誰かに対して、どのように向き合うのか」、もっと言うと「自分は、何を差し出せる人間か」という、“人生にどう応答するか”という視点です。
この考え方が深いと感じたのは、順調なときだけではなく、苦しい状況でも成立する思想であると感じたからでした。
フランクルは、ナチスの強制収容所という極限状態を経験した上で、それでもなお、「人は態度を選ぶ自由を失わない」と語りました。
生きていると、理不尽なことや、自分ではどうにもならない出来事に直面することがあります。
法律相談の現場でも、「なぜ自分がこんな目に遭うのか」と涙ながらに話される方に出会います。
そのような中で、「人生が自分に何を求めているのか」という視点は、すぐに答えが出るものではないとしても、前を向くための一つの支えになるのかもしれません。
私自身も、この言葉を大切にしながら、日々の仕事や人との関わりに向き合っていきたいと思います。



